














仏教世界の中心には須弥山しゅみせんが聳え、その頂きには帝釈天が住む。その中腹の四所を居所とし、眷属を従え帝釈天に仕え、仏土を四方から守護するのが四天王の役目。その北方に位置するのが多聞天。北方神多聞天はしばしば独尊像としても造像されこの場合
単独では毘沙門天と呼ばれる。平安時代の頃から戦勝祈願や現世利益の神として信仰を集め、その姿は一般的には、甲冑に身を固め、右手に鉾や剣などの武器を執り、左手に宝塔を持ち、足元に邪鬼を踏まえる。とコメント付すといかにも仰々しさを感じるがこちらのお方は全くその真逆、元祖ゆるキャラ的チックで愛らしく笑み溢れる雰囲気。踏み付けられた足元の邪鬼もまたなんともcute!極端なほどずんぐりとしたフォルム、何が起ころうともどんと構え笑い飛ばしてしまうような雰囲気、仏像らしからぬ飄々とした表情からは、民に寄り添い来る者を拒まぬさりげない優しさまで見て取れる。ごりごりの仏教美術ファンにはまず向かぬであろうが、遊び心溢れるユニークな方に手に取っていただきたい素朴な造形!
〜江戸時代 九州地方
木割れ、欠け、虫食い、汚れ、擦れと満身創痍。
天部と邪鬼の目はおそらく後の時代に墨入れされています。状態はご覧の通り。写真でよくご確認下さい!
アンティーク品に付き、細かな点が気になる方、完璧な状態のお品をお求めの方はご遠慮下さいませ!
高さ: 31cm、幅: 12cm、奥行: 10cm